【排水弁パッキン(HH08018S)交換】TOTOトイレタンク/SH231BA:便器の水が止まらない時の部品交換方法と必要な道具を解説します。

2010年頃以降に設置したタンク式トイレで『便器の水が止まらない』という不具合が起きたら、
もしかしたらこの記事が役に立つかもしれません。
HH08018S/パッキン』という部品で直せました。
ここでは『SH231BA/手洗付密結タンクピュアレストQR』というタンクを例に、その不具合を修理した時の詳細を見ていきたいと思います!

※当内容は不具合改善を約束するものではありませんので予めご了承願いますm(__)m

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目次

どんなタンクが対象?

SH220B型・SH221B型・SH230B型・SH231B型・SH320B型・SH321B型・SH330B型・SH331B型・SH340BA型・SH341BA型 など。

COM-ET HPより引用

品番はタンク正面の右上か左上、またはタンク側面に半透明なラベルで貼ってあることが多いです。

上記品番はCOM-ETで確認しましたが、まだ適合する機種はありそうな気がします。
上に品番ごとのリンクを設置してますので、リンク内の『分解図』⇒(内部樹脂タンクの下位補修部品)『あり』から間違いないか確認してみて下さい。

SH340BA』や『SH341BA』は、情報が出ませんでしたが、過去対応してOKでした。
SH340(1)BA〇〇』など末尾に英数字が入る場合は確認できてませんので注意して下さい。

下記リンクにTOTOさんの部品検索サービスの使用方法を載せてますので参考に品番確認してみて下さい。

今回の不具合について

「便器の水が止まらない」以外にも、こんな不具合としてご相談を頂きます。

  • 手洗いの水が止まらない。
  • 数分おきにタンクの中から『ゴボゴボッ』と音がする。
  • 勝手に手洗い管から水が出る事がある。

いや、これ、いつも発生するわけじゃなくて、時々起こる症状みたいなんです。
ご連絡頂いて見に伺いましたが、なかなか症状が出なくて…お客様にお茶を頂いていたら症状確認できました。笑

今回は、排水のパッキンが変形?で湾曲して引っ掛かり、下がらなきゃいけない所まで下がりきっておらずに水が便器に流れっぱなしになっていたみたいです↓(下図イメージです)

不具合の関連部品について

今回は『排水弁のパッキン』で修理していきます。

COM-ET HPより引用

●排水弁パッキン…HH08018S/パッキン¥1,200(税込\1,320)
※価格は2023/05現在。

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取り外した部品と新品の比較です↓
なんか古い部品の方がやはり若干ヘタっているような?伸びているような?感じがしました。

作業について

いよいよ作業についてです。
⑧工程でご説明します。
細かく見ていきましょう。

作業前の注意

元栓か止水栓で水を止めて下さい。(手洗い付きは特に、必ず。)
ウォシュレットなどがあれば、誤作動防止の為、念の為にコンセントを抜いてから作業する事をおすすめ致します。

水を止める理由
水を止めずに作業してしまい家中が水浸しになったお客様を何度か目にしています。
もう本当に目も当てられませんでした…水は必ず止めましょう
器具の止水栓は極稀ですが折れたりする事が有るので、固くて回らない場合や、ぐらつきが激しい場合は無理をせず家の水道メーターで止めるのが良いと思います。

作業時間

私が作業する時は10~15分前後が多いです。

使用した道具

特にありません。
汚れを拭いたり、こぼれた水を拭く為のタオルは用意した方が良いと思います。

作業手順

部品に付いている施工説明書(下記リンク)を元に、実際に現場で対応している手順でご説明していきます。
施工書はちょっと分かりづらいくらい丁寧(笑)に手順が書いてますので、よろしければご参考下さい↓

排水弁パッキン施工説明書

①安全確認します。

元栓か止水栓で水を止めて、タンク内の水を流します。
ウォシュレットなどがあれば、誤作動防止の為、念の為にコンセントを抜いてから作業する事をおすすめ致します。

②『タンクふた』と『樹脂カバー(半透明)』を外します。

タンクのふたは乗ってるだけ、樹脂カバー(半透明)も被せてあるだけなので、持ち上げて取り外します。
※写真を撮り忘れたので施工説明書の挿絵を拝借します。

COM-ET HPより引用

③『レバーハンドル』のピンを取り、『樹脂カバー(黒)』を取り外します。

レバーハンドルのピンを取ればジョイントが切れるので、樹脂カバー(黒)を取り外します。
この時、中央の手洗い管の所にあるオレンジのレバーが『上向き』か『前向き』か覚えておきます

ピン(上図①)は無くさないように注意です。
オレンジのレバーは向き(上か正面か)によって水量などを調整しているようなので覚えておきます。

④『制御筒ユニット』の玉鎖を取り外します。

制御筒ユニット(黒い筒)の玉鎖(左側)を外します。

⑤『制御筒ユニット』を取り外します。

まずは制御筒ユニットのロックを外します。
制御筒ユニットの持ち手をつかみ、時計回しに回して制御筒ユニットのロックを外します。
※画像は隠れてしまっていますが、持ち手は対面にもう一つありますので、しっかり掴んでゆっくり水平に回します。

無理にグイグイ外して、タンク底面に傷などつけないように丁寧に取り外します。

ジョイントユニット(レバーハンドルにつながっていた白い樹脂の関節?)をギリギリまで左に寄せてスペースを作り、制御筒ユニットを引き抜きます↓

説明書ではレバーハンドルやジョイントユニットも外す事になっていますが、実際はそこまでせずに制御筒ユニット外せました!

もしも制御筒ユニットを外した時に、タンクに前のパッキンの破片や異物が付いている場合はきれいに除去します↓
※別現場でのイメージです。

⑥パッキンを交換します。

まず制御筒ユニットを分解します。
※下図をご参考下さい。

オレンジの弁は位置(上か下か)によって水量などを調整しているようなので覚えておきます。

この時、制御筒ユニット内部や、重り?、弁に異物が付いていないか見ておきます。
別現場ですが、パッキン交換後に再発の連絡を受けて再点検した所、ウォシュレットのクッション(ウォシュレットを設置する際、ウォシュレットのふたがタンクに「ガンッ」と当たらないように、タンクのふたに透明な戸当たりクッションを付けます)が、制御筒ユニット内の弁に付いて動きを悪くしていた事がありました。
何かの拍子にクッションが取れて、手洗いの穴からタンクの中に入ったものと思われます。

パッキンを交換します↓
交換後はパッキンがきちんと取り付いているか確認します。

パッキンが擦れて取り付きづらい時は、水で濡らしてあげると取り付けやすくなります。
交換後パッキンを1周させてあげるときちんと取り付いているか分かりやすいです。

⑦逆手順で戻していきます。

あとは逆手順で戻していけば完了になりますが、下記復旧時のポイントになります。

  • 制御筒ユニットの取り付けはしっかり取り付けます。

ロックの時は『カチッ』と感覚がするまでしっかり回します。

  • 玉鎖は取り付けは3玉余しで、奥まで確実に取り付けます↓
COM-ET HPより引用

↑施工説明書の引用になりますが『必ず3玉余らせて』と注釈があるので守った方が良いと思います。

  • 手洗い管(黒い管)に手洗金具を被せるようにふたを戻します↓
    ※画像は別現場のイメージです。

手洗金具に手洗い管(黒い管)がきちんと差さっていないと、手洗金具から水が出ず水が漏れだします。

⑧最終確認します。

きちんと水が流れるか?水漏れがないか?確認し異常が無ければ完了です。

まとめ・管理人の所感

管理人も、このタンクを最初見たとき「なんだこれ!」と混乱しました。
トイレもだんだんと複雑になっていきますね。
ややこしく感じられたかもしれませんが、しっかり水を止めて落ち着いてやればそこまで難しくはなかったです。
戻せなくなるといけないので、チャレンジされる場合は小まめに写真を撮って慎重にいきましょう。

以上、排水弁パッキン(HH08018S)交換でした。
少しでもご参考になると嬉しいです。

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