1995年頃以降に設置した浴室洗い場水栓で『水が出ない・水が止まらない』という不具合が起きたら、もしかしたらこの記事が役に立つかもしれません。
結論から言うと『TH577/開閉バルブ部/¥3,850(税込¥4,235)』という部品で直します。
ここでは『TMG40C1RX/壁付サーモ13』という水栓を例に詳細を見ていきたいと思います!
※当内容は不具合改善を約束するものではありませんので予めご了承願いますm(__)m
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どんな水栓が対象?
- TMG40型、 TMHG40型、 TMF40CQX・DQX、 TMF40WQX、 TMJ40CRX、 TMJ46CRX ほか。
下図のような外観であれば今回の『TMG40C1RX』と同じ構造の場合が多い為、当記事と同様の修理になる可能性が高いです。
水栓が壁か台に付いているかや、ハンドルなど細かい所の形状に違いがあってもこのタイプであれば作業要領は大きく変わらないと思います。
品番は本体向かって右下(少しかがむと見える)にラベルが貼ってある事が多いです。
別記事でご紹介しているCOM-ETから分解図で部品確認してみて下さい。
※年代によっては分解図がもう出ないかもしれません…
今回の不具合について
「水が出ない・水が止まらない」以外にも、こんな不具合としてご相談を頂きます。
- 水がポタポタ止まらない。
- 水が出っ放し。
- 右側のハンドルが空回りする。
状況によっては、「給水フィルターのごみ詰まり?部品へのごみ噛み?」とも思える症状ですが、このタイプはフィルター詰まりで全く水が出なくなる事も、部品へのごみ噛みでポタポタしてしまう事も少ないです。
部品を疑って掛かりましょう。
「水がポタポタ止まらない」について、ごく稀に本体が悪くなってしまっており部品交換しても直らない事があります。
その場合は水栓の取替が必要になる場合もあります。
こればかりはやってみないと分かりませんが…。ごく稀です。
水栓の構造について
このタイプは『サーモスタット水栓』と言います。
温度調整ハンドル(左)で温度を合わせて、開閉ハンドル(右)を回せば、お好みの温度で水が使える便利な水栓です。
配管(逆止弁の所)から湯水が入る⇒『温度調整ユニット』で適温に混ぜ合わされる⇒ハンドルを回す(押す)と『開閉バルブ』が開きシャワーとカランに切り替えられて吐水される。
【参考】ハンドルの「カチッ」について
『止』の位置にした時に、下図のようにバルブ側の突起(金属ばね)が、ハンドル内部の溝(灰色の樹脂)にはまって「カチッ」とクリック感がするようになります。
不具合の関連部品について
右側ハンドル(バルブ)が利かなくなっている為、右側ハンドルの部品を交換します。
COM-ET HPより引用
●TH577/開閉バルブ部/¥3,850(税込¥4,235)
※価格は2022/06現在。
(似た品番が多いので注意して下さい。)
ハンドルを『止』の位置にした時に「カチッ」と音が鳴らなくなってしまっている場合は、『THA1-2/切り替えハンドル部/¥4,350(税込¥4,785)』の交換も検討してみて下さい。
※価格は2022/06現在。
作業について
いよいよ作業についてです。
ざっとした流れは…古いハンドルを外す⇒部品の押さえ金具を外す⇨部品交換交換といった流れになります。
細かく見ていきましょう。
作業前の注意
必ず元栓か止水栓で水を止めて下さい。
作業時間
私が作業する時は15~20分前後が多いです。
必要な道具
- タオル
- マイナスドライバー
- ウォーターポンププライヤー
使うかもしれない道具
◆ハンドルがビス止め式の場合(作業手順②参照)
- プラスドライバー
◆バルブの押さえナットがスパナ式の場合(作業手順②参照)
- 少し大きめのモンキーレンチ
作業手順
ちなみに部品に取替要領書もついてましたのでリンク貼っておきますのでご参考下さい↓
①安全確認します。
元栓か止水栓で水を止めて、ハンドルを回して水が止まっていることを確認します。
②ハンドルを引き抜きます。
『止』の位置で横にグッと引っ張ります。
意外と固く力を掛ける場合があるので、抜けた時に勢い余って体勢を崩さないよう構えてから抜きます。
(機種によってはねじ止めしてある場合も有ります。※下記『ビス止め式の場合』参照)
◆ビス止め式の場合
COM-ET HPより引用
③インデックス(表示)を取り外します。
切れ目の所からそっと少し広げて横に抜きます。
広げすぎると割れてしまうので、注意して下さい。
(機種によってはピン止めしてある場合も有ります。※下記『インデックスがピン止めの場合』参照)
◆インデックスがピン止めの場合(ハンドルがビス止め式の物が多いです)
COM-ET HPより引用
④バルブの押さえナットを外します。
固い場合はプライヤーで掴んで緩めます。
開閉バルブのみ交換される方はナットの横にある金属製のクリック板ばね(下図)を壊さないように注意します。
(機種によってはモンキーレンチで外す場合も有ります。)
・切り替えハンドル部も交換される方は、クリック板ばねも新しくなりますので気にしないで大丈夫です。
・クリック板ばねが劣化で壊れて無くなっている場合もあります。
⑤スペーサーを浮かせて取り外します。
切り欠き部にマイナスドライバーを入れて軽くひねると簡単に外れます。
⑥開閉ユニットをプライヤーなどで取り外します。
プライヤーで開閉ユニットを引き抜きます。
意外と固く力を掛ける場合があるので、抜けた時に勢い余って体勢を崩さないよう構えてから抜きます。
下図の感じで…プライヤーを水栓にぴったりと付けて白い軸を掴み、右に少しひねるとテコの原理で外れやすいです。
⑦開閉ユニットとスペーサーを取り付けます。
切り替えハンドル交換時はスペーサーも新しい物に取替えますが、その際はスペーサーのOリング(パッキン)を元のスペーサーと同じ状態にします。
(Oリングが必要なタイプもあります。)
開閉バルブとスペーサーの凹凸を合わせてずれないように固定し…
グッと奥まで差し込みます。
⑧ナットを締め付けます。
手で締めれるまで締めて、最後プライヤーで軽く『グッ』と締めます。
(機種によってはモンキーレンチで締める場合も有ります。)
⑨インデックス(表示)を取り付ける
ナットの上に被せて軽く回すと、はまる場所があるのでそこで固定します。
◆インデックスがピン止めの場合(ハンドルがビス止め式の物が多いです)
COM-ET HPより引用
⑩ハンドルを取り付ける
軸先端の平らな面を真上(12時)に向けるとハンドルが『止』の位置で取り付きますので、その位置でハンドルを押し込んで取り付けます。
(平らな面が最初の状態だと、ハンドルが『シャワー全開』くらいの位置になっています。)
焦って白い軸をあれこれ回すと、取り付き方によってカランとシャワーが逆になったり混乱する可能性があるため注意して下さい。
最後にハンドルと『止』の位置になるラインを合わせて、「カチッ」となるまで押し込みます。
◆ビス止め式の場合
COM-ET HPより引用
⑪作動確認と水漏れ確認し異常が無ければ完了です。
いかがでしたでしょうか?
もしも部品をご購入される場合は、ネット通販での購入かTOTOパーツセンターなどにご相談下さい。
まとめ・管理人の所感
周辺のお話を聞いていると「自分でやったよー」というお客様もいらっしゃるので、
記事を読んでなんとなくイメージできる方は挑戦してみても良いかもしれませんね!
もし挑戦される際は落ち着いて、工具も使いますのでケガにも気を付けて下さい!
今ホームセンターやネットを覗くと、安いメーカーさんだと1万そこらでサーモ水栓が売ってたりもします。
予算と状況と加味して考えてみるのが良いかもしれません。
ちなみにメーカーさんにメンテナンスを頼むと15000円程だったと思います。
※価格は2022/06現在。
以上、開閉バルブ交換でした。
少しでもご参考になると嬉しいです。
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